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eSIMとは?仕組み・メリット・デメリットを徹底解説【2025年版】

eSIMは従来のSIMカードに代わる最新のモバイル通信技術です。eSIMの基本、仕組み、従来のSIMカードとの違い、メリット・デメリットをわかりやすく解説します。2025年時点での対応デバイスや旅行者にとっての利点も詳しく紹介します。

2025年9月16日
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eSIMとは?仕組み・メリット・デメリットを徹底解説【2025年版】

eSIM(イーシム)は、従来のSIMカードに代わる新しいモバイル通信技術として注目を集めています。従来はプラスチック製のSIMカードをスマートフォンに挿入する必要がありましたが、eSIMはデジタルで組み込まれており、スマートフォンやタブレット、ノートパソコン、スマートウォッチなどさまざまなデバイスで活用されています。

eSIMとは?簡単に解説

eSIM(エンベデッドSIM、埋め込み型SIM)は、物理的なカードではなく、デバイス本体に直接組み込まれたチップです。

  • eSIMは「バーチャルSIMカード」であり、物理的な媒体が存在しません。
  • 通信事業者の接続情報は、インターネット経由でデバイスのメモリに記録されます。
  • 新しいプロファイルをダウンロードするだけで、キャリアの切り替えが可能です。

最大の違い:eSIM対応デバイスはすぐに通信を利用開始でき、すべてソフトウェアで完結。プラスチックカードもショップへの来店も不要です。

eSIMの仕組み

eSIMは難しく感じるかもしれませんが、仕組みはとてもシンプルです。

基本原理

  • スマートフォンなどのデバイス内部に専用チップが組み込まれています。
  • このチップにキャリアのプロファイル(従来のSIMカードと同等のデータ)が保存されます。
  • プロファイルには電話番号やネットワーク設定、インターネット接続情報が含まれます。

接続方法

  1. 通信事業者からQRコードやURLを受け取る。
  2. スマートフォンのカメラでQRコードをスキャンする。
  3. プロファイルが自動的にインストールされます。

設定・切り替え

  • スマートフォンの設定メニューから複数のeSIMプロファイルを管理・切り替え可能。
  • 複数のeSIMを保存でき、通常は1つがアクティブに。
  • 「eSIM+物理SIM」のデュアル対応機種も増えています。

セキュリティ

  • eSIMは紛失や破損の心配がありません。
  • データは暗号化されて保護されます。
  • プロファイルの削除や再インストールも可能です。

つまり、eSIMは従来のプラスチックSIMカードの機能をすべてデジタル化したものです。

eSIMと従来のSIMカードの違い

特徴SIMカードeSIM
フォーマット物理プラスチックカードデバイス内蔵チップ
接続方法カードをスロットに挿入QRコードをスキャンまたはプロファイルをダウンロード
キャリア変更ショップでカードを交換新しいプロファイルをダウンロードするだけ
信頼性紛失・破損のリスクあり紛失不可、常にデバイス内
旅行時の利便性現地SIMカードが必要リモートでプロファイルを追加可能

このように、eSIMは従来のSIMカードよりも便利で柔軟、安全です。

eSIMのメリットとデメリット

メリット

  • カードの携帯や交換が不要でラク
  • デバイス内部のスペースを節約できる
  • 複数プロファイルの保存や素早い切り替えが可能
  • 物理カードの盗難や偽造ができないため安全性が高い
  • 最新のスマートフォン、タブレット、ノートPC、スマートウォッチに最適

デメリット

  • 対応機種がまだ限定的
  • 全ての国・地域で普及しているわけではない
  • 端末依存のため、カードの差し替えで他の機種に移せない

2025年時点でeSIM対応の主なデバイス

eSIMはさまざまなカテゴリーのデバイスに搭載が進んでいます。

スマートフォン

  • iPhone:数世代前からeSIM対応
  • Samsung Galaxy:主要フラッグシップや一部ミドルモデル
  • Xiaomi:MiやRedmiの一部モデルから対応

ノートPC・タブレット

  • 多くのiPadがeSIMに対応
  • LTE/5G搭載のウルトラブックも対応機種あり

スマートウォッチ

  • Apple Watch、Samsung Galaxy Watch、一部のHuaweiモデルなど
  • スマホが手元になくても通話やインターネット利用が可能

今後の展望

eSIM対応デバイスは年々増加中。2026年には新発売スマートフォンの過半数が物理SIM非対応になるという予測もあります。

eSIMの利用可能エリアと旅行者にとっての利点

ユニバーサルな利用

  • eSIMは、対応キャリアがあれば世界中どこでも使えます。
  • プロファイル提供さえあれば、国を問わず通信可能です。

旅行時の利便性

  • 現地SIMカードを探す手間が不要
  • 渡航先でプロファイルをダウンロードするだけでネットが使える

グローバルインターネット

  • 世界中で使えるeSIM向けのグローバルサービスも存在
  • 出張や海外旅行が多い方に特に便利

まとめ

eSIMは、モバイル通信の進化の中で自然な次のステップです。プラスチックカード不要で、すぐに通信を利用開始でき、デバイスの使い勝手も向上します。

現在はフラッグシップスマートフォンやタブレット、ノートパソコン、スマートウォッチなどに普及しつつあり、将来的にはすべてのモバイルデバイスの標準となるでしょう。

まだ一部の国やローエンド端末では物理SIMが主流ですが、今後eSIM対応が拡大していく見込みです。

新しいスマートフォンやスマートウォッチの購入を検討する際は、eSIM対応かどうかをチェックしておくと、将来も安心して使えます。

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