FPS(フレーム毎秒、frames per second)は、ゲームの滑らかさを決める重要な指標です。FPSが低下すると画面がカクつき、動きが途切れたり、シューティングやオンライン対戦では勝敗に大きく影響します。多くの方が「FPSを上げるには新しいグラフィックボードやパソコンが必要」と考えがちですが、実はPCのアップグレードなしでもパフォーマンスを向上させる方法があります。ここでは、PCの買い替えなしでFPSを向上させるコツをご紹介します。
なぜゲームでFPSが低くなるのか?
FPSが低い主な原因には、以下のようなものがあります。
- 古いハードウェアの使用
- ドライバーの未更新
- バックグラウンドプログラムの負荷
- CPUやGPUの過熱
- グラフィック設定が高すぎる
最適化を始める前に、まずSteam、Xbox Game Bar、NVIDIA Overlay、またはMSI AfterburnerのようなソフトでFPSを計測しましょう。
Windows 11とPCでFPSを上げる方法
Windows 11には、パフォーマンス向上に役立つ機能が備わっています。
- ゲームモードを有効にする(設定 → ゲーム → ゲームモード)。バックグラウンド処理を最適化します。
- 電源プランを「高パフォーマンス」に設定する。
- ゲーム中は自動更新とウイルススキャンをオフにする。
- Windowsの視覚効果を無効化する(設定 → システム → 詳細オプション)。
ノートPCやスペックの低いPCでは特に効果が実感できます。
低スペックPC・ノート向けのゲーム最適化
FPSが低い場合は、まずゲーム内の設定を見直しましょう。
- 画面解像度を下げる(例:1920×1080→1600×900)
- シャドウやアンチエイリアスを低減または無効化
- ポストプロセス効果(ブルーム、ぼかし、反射など)をオフ
- DLSS(NVIDIA)やFSR(AMD)対応ゲームならこれらの機能をオン
ノートPCや内蔵グラフィックスでも、これらの調整で+10~30FPSの向上が期待できます。
FPS向上に役立つおすすめソフト
システムの負荷を下げ、ゲームを最適化できるユーティリティがあります。
- MSI Afterburner ― GPU温度の監視やオーバークロックに
- Razer Cortex ― メモリ解放や不要なプロセスの停止
- GeForce Experience ― PC構成に合わせたゲーム設定の最適化
劇的な変化は期待できませんが、他の対策と組み合わせることで効果が高まります。
ドライバー・グラフィックカードの設定
- NVIDIAまたはAMDのドライバーを最新バージョンにアップデート
- NVIDIAコントロールパネルで「パフォーマンス優先」モードに設定
- AMDはRadeon Softwareで同様の設定が可能
- 古いPCの場合、ドライバーのダウングレードが逆に安定する場合もあります
その他のおすすめ対策
- システムのクリーニング:不要なファイルやアプリの自動起動をオフ
- 冷却対策:過熱はCPUやGPUの性能低下につながる。ノートPCは冷却台使用も効果的
- GPU/CPUのオーバークロック:FPS向上が見込めますが、十分な冷却と慎重な設定が必要
- ウィンドウモードでのプレイ:低スペックPCでは効果が出ることも
- HDDのデフラグやSSD移行:ゲームやレベルの読み込みが高速化
よくある質問(FAQ)
- ゲーム内でFPSを確認する方法は?
- Steam(Shift+Tab→設定)、Xbox Game Bar(Win+G)、MSI Afterburnerなどのツールを利用しましょう。
- 最低設定でもゲームが重い場合は?
- PC自体のスペック不足が考えられます。クラウドゲーミングやPCのアップグレードを検討しましょう。
- ノートPCの冷却台は効果的?
- はい。特に高負荷のゲームでは、ノートPCの過熱時に性能低下を防げます。
- FPS向上に万能なソフトはある?
- ありません。ドライバー更新、システムクリーニング、Razer Cortexなど複数の方法を組み合わせましょう。
- グラフィックボードのオーバークロックは有効?
- 効果はありますが、冷却対策が不十分だとリスクが高まるため注意が必要です。
まとめ
新しいグラフィックボードがなくてもFPSは向上できます。ポイントは以下の通りです。
- Windows 11と電源設定の最適化
- ゲーム内グラフィックの調整
- 最適化ソフトの活用
- 冷却対策を忘れずに
これらのシンプルな対策で、快適なプレイ環境と+20~40FPSの向上が期待できます。