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LiFiとWi-Fiの違いを徹底比較!特徴・仕組み・将来性まとめ

LiFiとWi-Fiの違いをわかりやすく解説します。通信速度や範囲、セキュリティなどの特徴を比較し、LiFiの仕組みやメリット・デメリット、今後の展望について詳しくまとめています。最新の無線通信技術の知識を深めたい方におすすめです。

2025年9月16日
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LiFiとWi-Fiの違いを徹底比較!特徴・仕組み・将来性まとめ

LiFiとWi-Fiの違いについて知りたい方へ。無線インターネットは私たちの生活に欠かせないものとなっています。今やスマートフォン、ノートパソコン、テレビ、家電製品までWi-Fiで簡単につながります。しかし、さらに高速かつ安全なネット接続を可能にする新技術「LiFi(ライファイ)」が登場しました。その特徴や将来性について詳しく解説します。

LiFiとは?シンプルな解説

LiFi(Light Fidelity)は、LEDライトを使った無線データ通信技術です。簡単に言えば、

  • LEDランプが人間の目には見えない超高速で点滅
  • その点滅がデジタル信号を表現
  • デバイス内の専用センサーが光の変化を読み取り、ネット信号へ変換

つまり、Wi-Fiのような電波ではなく、「光」を使ってデータをやりとりする仕組みです。

LiFiの仕組み

基本原理

  • 送信源はLEDライト
  • ライトの明るさを超高速で変化させることでデータを2進数(0と1)で送信
  • 受信側のフォトディテクター(光センサー)が信号を受け取りデコード

LEDが1秒間に何百万回も点滅していると想像してください。人間の目には普通の光に見えても、受信機はその変化をすべて読み取り、データとして認識します。

注意点

LiFiは光が届く範囲でしか動作しません。ランプを手で遮ったり、別の部屋に移動すると接続が切れてしまいます。

Wi-Fiの基本的な原理

Wi-Fiは電波を使ってデータをやりとりします。電波は壁を通り抜け、数十メートル先まで届きます。しかし、他のネットワークや機器からの干渉、周波数帯の制限、多数の接続による速度低下といった課題もあります。

Wi-Fiは汎用性が高い反面、通信の混雑や電波干渉が「弱点」となります。

LiFiとWi-Fiの違い

特徴Wi-FiLiFi
通信媒体電波
速度最大10Gbps(Wi-Fi 7)理論上最大100Gbps
範囲数十メートル、壁越しに通信可ランプの光が届く範囲のみ
干渉他ネットワークや機器からの干渉あり電波干渉なし
セキュリティ部屋外からも信号を傍受可能信号は部屋内に限定
用途家庭、オフィス、カフェ、屋外などオフィス、病院、航空機、軍事施設など

つまり、LiFiはWi-Fiの代替ではなく、用途に応じて「共存」する技術です。

LiFiの速度と実際の可能性

理論的にはLiFiは最大100Gbpsの高速通信が可能です。これは最新のWi-Fiよりも圧倒的に速い数字です。実際にはそこまでの速度は出ていませんが、十分に高いパフォーマンスが期待されています。

速度の制約

  • 壁を通り抜けられない
  • LEDランプの品質に依存
  • 専用受信機が必要(現状は一般的でない)

Wi-Fiが万能型なら、LiFiは屋内限定で「速度の王者」になりうる技術です。

LiFiのメリット・デメリット

メリット

  • 超高速データ通信 - Wi-Fiの数十倍の速度も可能
  • 電波干渉なし - Wi-Fiが制限される場所でも利用可
  • セキュリティが高い - 信号が部屋の外へ漏れない
  • 省エネ - 照明とネット通信を同時に実現

デメリット

  • 通信範囲が狭い - ランプの直線視界内のみ動作
  • 照明が必要 - 消灯時は通信不可
  • 対応機器が少ない - 技術はまだ実験段階

LiFiの活用が期待される分野

  • 航空機 - 機内でのインターネット接続で電波干渉なし
  • 医療 - 病院や研究施設など電波が機器に影響する場面
  • オフィスやビジネスセンター - 屋内高速通信に最適
  • スマートホーム - 照明とネットが一体化した未来の家
  • 軍事施設 - 外部からの信号傍受リスクを低減

2025年のLiFiと今後の展望

現在LiFiは実証実験やパイロットプロジェクトが進行中です。大学や研究機関でのテスト、大手企業によるLiFi対応スマートフォンやノートパソコンの試作も始まっています。

  • 一般的なガジェットへの搭載はまだ先と予想されています
  • しばらくは航空・医療・軍事など専門分野で活用される見込み
  • 将来的には「日常用Wi-Fi」+「専門用LiFi」の共存も可能性あり

まとめ

LiFiは「未来の技術」のように聞こえますが、既に実用化に向けて進化しています。最大100Gbpsの高速通信、電波干渉ゼロ、高いセキュリティが魅力ですが、通信範囲や対応機器の制約もあります。

  • LiFiはWi-Fiの代わりにはなりませんが、補完する存在となるでしょう
  • Wi-Fiは家庭や公共空間の主役であり続けます
  • LiFiはスピードと安全性が最優先される分野で活躍します

LiFiはすでに現実となりつつある新技術です。今後数年の進化に注目が集まり、10年後には私たちの家庭の照明がインターネットも提供しているかもしれません。

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